Q30

Q 苫小牧に造られた場合の問題点は?
A 立地適正の問題、産業の問題と、自然環境の問題があります。
  苫小牧東部地域は、地盤が軟弱であり、しかも活断層の存在が指摘されています。巨大な真空容器を持ち、柔軟な構造に建設できないITERには不適当な場所です。
  また、苫小牧の近海は有数の良好な漁場です。ITERから漏れ出るトリチウムや大量に放出される温排水が漁業に悪影響を及ぼす心配があります。
  それから、予定地である弁天沼周辺はガン・カモ類の飛来地でもあり、優れた自然環境があり、昔から保全の要望が強かったところです。ここへのITER建設は、弁天沼を破壊してしまうでしょう。飛来地がなくなるというだけでなく、中性子の照射やトリチウムの漏洩などにより、ガン・カモ類の種の保存自体に影響が出る可能性があります。
  企業誘致にしても、放射能を扱う施設の近くに企業が大量に進出したり、住宅をたくさん造るでしょうか。ITERの建設費は地元にほとんど落ちません。建設に従事する従業員が去り、実験が終了して、後に残るのは地元負担分の借金と放射性廃棄物の墓場だけが記念品として置いていかれるのでしょう。


ITERの苫東誘致に反対する会
stop-iter@gasho.net