国際熱核融合実験炉(ITER)の総合科学技術会議のメンバーが苫東を視察した。視察といっても貸切バスで予定地「付近」を回っただけ。苫東の展望台ではおおよそ10分間バスを降りて説明役の道の職員の説明を聞いていたものの、質問らしい質問はほとんどなし。
実際の予定地は、乗用車がようやく一台通れる道しかないため、本当は「現地」を見ていないことになる。
まあ、視察なんてこんなものだろう。環境アセスメントと同様に、現地に行ったという既成事実作りが最重要で、どこにどんな植物が生えているとか、市街地まで1Kmも離れていないなどということは、どうでも良いのかもしれない。事実、反対派がメンバー到着前に足元にこっそりと置いた「STOP
ITER」と書かれた石に気が付くメンバーはいなかった。
この日の勇払原野は、予定地近くにようやく咲き始めた夏の花、オニユリがきれいだったんだけれども……。
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