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「画家・平沢貞通」発掘の旅


旭川で見つかった平沢画伯の絵を見る武彦氏(右)
と持ち主の山口さん(1999年9月20日撮影)

撮影・文、写真家・加藤雅昭


  札幌での平沢貞通絵画展を翌日にひかえた1999年9月20日、「平沢貞通氏を救う会」事務局長・平沢武彦氏の「画家・平沢貞通発掘の旅」に同行した。
   帝銀事件発生前に画家・平沢貞通が残した作品は千点以上にのぼると思われるが、事件後「犯罪者の絵」として散逸してしまい、その大半は所在さえわからない。
  平沢画伯の絵を持っているという情報で小雨の中、旭川へ高速を飛ばす。旭川市内の住宅街で出迎えてくれたのは長年住んだ家を取壊し中の山口さん(写真左)。田園風景の向こうに見える大雪山(多分)に虹がかかった美しい作品だ。1924年、大正12年の作品である。山口さんはこの絵をずうっと自宅の居間にかけていたそうで、今度新築するご自宅の居間にも飾りたいということだった。


大雪山(?)の絵 1924年(大正13年)の作品

  札幌での展覧会に展示するため山口さんに絵をお借りし、再び札幌へ。私が得た「平沢画伯の絵がある」との情報で某料亭に電話を入れるが、前日の見せてくれるという約束とは打って変わり「絵は捨ててしまったんです」とのこと。武彦氏によると以前、これとは別の料亭に電話を入れたところ、けんもほろろに断られてしまったことがあるそうだ。「犯罪者の平沢画伯とは一切のかかわりはありません」というところなのだろう。とは言え、この展覧会期間中に山口さんの絵を含め小樽、札幌などで5、6点の絵や色紙が見つかったということだ。
  割り切れない気持ちのまま、展示のため会場へと向かった。

記−1999年9月26日



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