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  ストップ!核のマチとまこまい  
第5号 2001年5月1日発行(隔月刊)
発行所/ITERの苫東誘致に反対する会
  stop-iter@gasho.net
このNEWSは、紙媒体で発行されたものをWeb用に再編集したものです。

NEW!       
インターネット
ホームページできました!

ITERの情報をもりこんだ反対する会のホームページ出来ました。
アドレスは
http://www.gasho.net/stop-iter/ です。よろしくね。
百年たっても1万2千トン残る核のゴミ!
「危険性を引き受けるかは、自治体の判断」
文部科学省と話し合い(3/26)
  3月26日、私たち「ITERに反対する会」は、国内の反核・反原発グループとともに、文部科学省・内閣府とITERに関する話し合いを行いました。その結果重大な発言がありましたので、報告いたします。
 席上、文部科学省は「100年後にも1万2千トンの管理すべき核廃棄物が残る」と発言、さらにその一部は300年間の管理後もまだ放射線を出し続けることを認めました。
 それどころか、半減期が約2万年の「ニオブ94」という放射性物質が発生することも確認しました。「低レベル放射性廃棄物」と言われているものの正体がこれらなのです。
 また、「事故時の5ミリシーベルトという基準を守れるという計算がどのようになされたのか」という追求に対して、「自治体さんが判断できないというのであれば誘致してはいけないのですよ」と、不明確な説明の中で手を挙げる自治体が悪いと責任転嫁する発言もありました。
 事故の危険性についても、危険性を引き受けるのか引き受けないのかは、自治体の判断だというのです。「国から正式な説明がない」などという言い訳は通用しません。国は「放射性廃棄物が出ることも、事故の危険性があることも報告書に出ている、いやなら自治体がやめると言えばいい」という姿勢です。
 市が早く誘致中止と言わないと、条件を呑んだものと見て、立地決定に向けて進むことになります。(詳しくは、5月12日の報告会でお話しします。)
★一般からの意見受付中!
3月30日
ITER計画懇談会がITERの日本誘致案をまとめました。
4月3日から5月2日まで上記誘致案に関する意見を一般から受付中です。
  (問い合わせ先 内閣府 03-5157-0735)
ストップITER!苫小牧集会
 1月20日に開催した集会は、500席の会場に650人の参加者が集いました。
 補充しても足りないイスの数に、参加者の熱気が伝わってきました。立っていた方ごめんなさい。
 「イーターいらない」という声は大きく広がっています。


                 講師の立松和平さん
ストップITER!
多くの参加者で会場が埋めつくされました
イーターとの共存を否定する集い
−推進の語らない『基礎的知識』−
  5月12日(土)苫小牧労働福祉センターで、午後1時30分から下記の集まりがあります。
 『推進の語らない基礎的知識』学習会と『文部科学省との懇談会』報告を行います。
 参加料300円 参加希望の方は直接会場に来てください。
連絡先( stop-iter@gasho.net 片平まで)

市は不正確なITERパンフを配付
問題点を住民に周知するよう市に抗議!
6  危険性について「目標」を「答え」としている
  3月25日前後、苫小牧市内ほぼ全戸に「ITER-理解を深めるための基礎的知識-」というパンフが配付されました。でもこのパンフには不正確な表現、誤解を与える内容となっているなど、多くの問題を含んでいます。
 私たちは4月11日、苫小牧市に抗議、改めて作成、配付することを要望しました。
 トリチウムの危険性について、「…閉じ込める必要があります」「…人々に影響がないようにするための設計が進められています」これは「目標」であって危険かどうかの答えにはなっていません。
 トリチウムは1g千人の致死量に相当する危険な放射性物質であり、約3kgつまり300万人の致死量に相当する大量を使用するという情報が抹殺されています。
まやかしだらけのパンフを検証! 7  被曝の心配にも「目標」を「答え」としている
1  技術的環境的経済的に不可能
 今後のエネルギー需要の増加に対応する「手段の一つになり得るものと考えられて」いるそうです。 
 核融合は、技術的、環境的、経済的に実現不可能という科学者もおり、またアメリカもそう考えているから、この計画の途中から撤退したのではないでしょうか?
 放射線被ばくの心配はないのですか?について「…以下になることを目標に設計が進められています。」と、また「目標」をもって答えとしています。
 周辺住民は、原発の周辺住民と同じ公衆被曝線量が適用されます。つまり、原発周辺の住民と同じ被曝の心配があることになりますが、そこを隠しています。
2 資金の地元負担について述べていない
 長い時間と巨額の資金がかかりそう?との答えに時間に関しては、今後の計画期間(目標)が載っているだけです。
 資金に関して、土地購入費、インフラ整備費、廃炉の解体費、核廃棄物の管理処分費などに触れていません。市民にとって重大な関心事である、財政危機にあえいでいる地元(北海道・苫小牧)に課せられる負担についても述べていません
8 事故の想定を隠している 
 運転中の事故が大惨事に?「…ありえません」と否定しています。これは原発(核分裂)のような事故はないということで、核融合の事故の可能性について語っているものではありません。昨年科学技術庁(当時)の作成した資料のなかに、「…周辺公衆に過度の被ばくをもたらし得る…設計基準事故を超える放射性物質の放出を工学的観点から仮想し…緊急時計画(防災対策)の必要性の有無を評価することとする」とあります。国は重大な事故を想定しているです。
3  トリチウムで被ばくの危険がある
核融合の燃料は?という質問のなかで、放射性物質トリチウムの説明がありますが、安全に見せるための「答え」を工夫しています。
 トリチウムが出すベータ線は厚紙で遮られますが、トリチウム自体は大変小さい原子なので、皮膚からでも吸収される危険があることなど、重要な情報が隠されています。また、自然環境下で「年間200gの割合で生まれる」との説明がありますが、全地球上で発生する200gとITER1カ所で使われる2.8kgでは比較になりませ。
9 放射性廃棄物は大変危険なレベル 
 放射性廃棄物について、住民の80%が地元処分に反対するというアンケート結果が出ています。住民の関心度が高い問題ですが、「…すべて低レベル放射性廃棄物に分類される」とあります。低レベルは危険性が低いレベルということではありません。ITERでは放射性廃棄物が発生直後には、そばによっただけで、数秒で致死レベルに達するほどの強力な放射線を発生します。大変危険なレベルです。
 また、放射性廃棄物の処分地問題、保管期間にふれていません。3世紀以上も放射線を出し続ける放射性廃棄物の地元処分が「基本条件」であることを周知しないのは住民を欺いていることになります。
4 海水から燃料は利用しない
 燃料は簡単に手に入って豊富にあるのか?との答えには、未来の夢物語を、いかにもITERで実現するかのような誤解を与える説明となってます。
 リチウムは海水に含まれていますが、その回収は極めて困難といわれ、ITERでは海水から燃料を利用しません。
 自然界にほとんど存在しない燃料、放射性物質トリチウムはカナダから購入、輸送されることになります。
10 住民の心配、批判の声を無視している
 パンフの最後に「…どのようにお考えになりますか?」と住民に意見を聞いているポーズをとっていますが、その前段では「…誘致実現に向けた取組みを進めています」と<事後報告>し「人類の未来に必要な研究開発への取組み」と結論を押し付けています。住民の批判、心配の声を無視して税金で作成、配付されたパンフに問題ありと考えます。
5 放射能は日常的に放出される
 核というと自然環境に影響があるのでは?との設問に、放射能が日常放出される問題について触れていません。
 トリチウムを人体に取り込んだ場合、体外に全て排出されるように記載されています。しかし、半永久的といっていいくらい長い期間存在することもあり得るのです。体内被曝、遺伝子に取り込まれた場合の危険性には一言も触れていない。明らかに住民に誤った印象を与えようとしていると考えます。

編集後記
1月20日に開催しました「ストップ!ITER苫小牧集会」は、おかげさまをもちましてとてもたくさんの方々にお集まりいただき大盛況に終わりました。本当にありがとうございました。長く寒い冬も終わりやっとあったかくなってきたので、わしらの活動にも心はずむ春のきざしが見えてきておくれよと願う今日この頃ですなぁ。

 実験終了後も、核廃棄物から放射線は出し続けます。なかでも「ニオブ94」という放射能は半減期が2万年です。