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さいた、さいた、さくらがさいた……。
二日酔いの頭で銀座のラボへ向かう車中、助手席に乗っていた友人が「あれは、桜か?」などと突拍子もないことをぬかす。二日酔いで幻でも見ているんじゃないかと疑ったが、新宿通のJR四ッ谷駅を過ぎたあたりの公園に確かに桜らしきものが咲いていた。
正月から続く異常な暖かさのせいできっと狂い咲きでもしたのだろうと、そばへ寄って見ると、そこには「フユザクラ」と書かれた名札がブラ下がっていた。
昨年、スタジオを赤坂に引っ越したその友人、昨夜の新年会の後、泊まる筈だった自分のスタジオに入れずにウチに泊まる羽目になったのだが、仕事場を見学しようと訪れた友人のスタジオのある場所、見覚えがある……。酔っているせいなのか、ホントに鍵が合わないのか不明だが、何度やっても鍵が開かない。その間、闇の中を見渡していたのだが、やはり見覚えがある!
そう!そうだ!!撚糸工連事件の汚職で逮捕され有罪となった故・稲村左近四郎代議士が住んでいたマンションだぁ!稲村左近四郎代議士と言えば1986年のこの事件が有名だが、その2年前の1984年、当時、北海道開発庁長官だった代議士が札幌で突然、北海道建設業界の後援会発足直後に日本海に流れている千歳川を洪水対策の名目で太平洋に流すという荒唐無稽の千歳川放水路計画を発表し、建設業界との癒着が取り沙汰されたことでも有名だ。
その友人の家賃、支払先は「稲村建設」だそうだ。
ふ〜ん、稲村建設ねぇ〜、やっぱりねぇ〜。
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