|
1985年の10月13日、前日夕方から朝までの六本木ロケ終了後から一睡もせずに波崎海岸でのロケへ向かった。
川島透監督映画「野蛮人のように」のスチール写真をピンチヒッターとして引受けたのだが、この時ほどプロデューサーを恨んだことはない。
映画のラストシーンの続きをどうしても撮らなくてはいけないとの理由での強行軍であったのだが、到着した波崎の海岸はまともに目を開けていられないほどの砂嵐だった。
メガネの回りに粘着テープで砂が侵入しないようにガードを作り防御したのだが、カメラの方は手立てはなし。
すべての撮影が終了し特殊効果のスタッフが記念写真を撮ってくれと言うので1度シャッターを切った瞬間、カメラがガリッという鈍い音をたてたのを最後に動かなくなってしまった。
メーカーから修理不能として戻ってから18年間、カメラロッカーの中で眠っていたものをふと思い出し分解してみたのがこの写真。
確かにシャッターの奥深くまで砂が入り込んでいるこの状態じゃあ修理不能になるのも納得である。
ロケ終了後にスタッフとともに並んで入ったトイレでズボンのチャックを開けた途端、皆が一斉に「アッ!」と叫んだ。便器には大量の砂がばら撒かれていた……。
|