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20数年ぶりに荻窪駅北口横の焼き鳥屋へ行った。学生時代、アルバイトで荻窪へはよく来たものだ。
荻窪周辺の住宅街を歩いて某銀行のビラを郵便受けに配るという地味なアルバイトだったのだが、1枚3円50銭、1,000枚のビラを普通の住宅地は3時間ほどで、場所によっては1時間で配ることが出来た。一番良い場所に当たったときには時給3,500円と言うことだから、今考えても割のよい仕事だった。
中間業者の入らない銀行から直のアルバイトだったから、朝ビラ配りに出るとき担当銀行員に「今日、お金を出してくれ」るよう頼んでおくと夕方にはその日の分が支払われた。
昨年亡くなった友人と、もらったばかりのバイト料を懐に荻窪駅北口を通りかかると、モウモウと立ちのぼる煙に誘われてこの焼き鳥屋へと吸い込まれてしまった。
当時、燗酒は自動販売機でセルフサービスだったのだが、勝手がわからず、容器とともに酒が出てくるものだと思い込み百数10円を放り込んだ。自販機横にあるコップに気がついた頃にはすでに半分近くのお酒がこぼれてしまったあとだった。
以後、敵討ちと称して幾度となくこの店を訪れるようになったのは言うまでもない。
なお、この写真、来月7日発売のプレジデント社ダンチュウ5月号の取材で訪れた時のもの。
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